ウェイトコントロール

マラソン・中長距離選手が筋肉をつけるべき理由

お疲れ様です。しましまです。

 

今回のテーマは『マラソンや中長距離種目とウェイトトレーニングの関係性』

中長距離選手に嫌いなトレーニングを聞けば、まず間違いなく「ウェイトトレーニング」が上位にランクインするでしょう。

その理由は「重いものを持ち上げるのが苦手」という「できないからやりたくない」ということの他、「走るときの重りになる」という声も。

前者は「慣れ」の問題なので何か言うまでもないですが、後者についてはきちんと整理していく必要があります。

確かに不必要な筋肉は重りとなります。しかし、自分の身体に合った筋肉をつけることができたならば、それは自身のタイム向上に繋がることでしょう。

 

そこで今回は、ウェイトトレーニングによってどのような効果を得られるのか、そして海外ではどのような取り組みがなされているのかについてもお話ししていきたいと思います。

 

 

「筋力」=「パワー」?

ウェイトトレーニングとパフォーマンスとの関係性について見ていく前に、筋肉について誤解が生まれやすい部分について整理していきましょう。

筋肉の働きにおいては重要な要素が3つあります。

 

①筋の断面積(筋肉の大きさ)

②筋の動員数(使える筋肉の数)

③筋の動員スピード(筋肉を動かすまでのスピード)

 

①についてはイメージできるでしょう。「原則的に」考えれば、大きい筋肉を持っているほうが大きな力を発揮することができます。

しかし、原則的にと断った通り、筋はそれほど単純ではありません。どれだけ大きな筋肉を持っていても、それを使い余していると、自分よりも小さい選手に筋力で負けることもあります。

それが②と③に関わる部分です。同じ大きさの筋肉を持っている人がいたとして、片方はそのうち50%しか使えない、もう1人は90%使えるとなれば、当然後者のほうがより大きな力を発揮できるでしょう(②)。

さらに、筋肉の大きさも同じ、使える筋肉の数も同じとなったとき、両者の差を分けるのはスピードです。同じ力をより速く発揮できる選手のほうが、より高いパフォーマンスを発揮できるようになります(③)。

よく「パワー」という言葉を耳にすることでしょう。一般的に使われる「パワー」は①の大きい筋肉を持った人に使われることがほとんどですが、お話しした通り厳密にはパワーは「力×スピード」で求められるものなのです。

 

 

ウェイトトレーニングを行うべき理由

筋肉の仕組みについて分かったところで、早速筋肉がマラソンや中長距離種目におけるパフォーマンスへ与える影響を考えていきます。

 

ランニングエコノミーの向上

最も大きい影響はこの「ランニングエコノミーの向上」という部分です。

ランニングエコノミーとはいわば「燃費」のこと。ランナーがどれだけエネルギーを効率よく使えているかを表し、最大酸素摂取量(VO2MAX)、乳酸性作業閾値(LT値)と合わせてランナーのパフォーマンスを測る3大指標の1つと言われています。

 

では、なぜウェイトトレーニングによってランニングエコノミーが向上するのか。

主に理由は2つ。

 

①筋パワーの向上

上述した通り、パワーとは「力×速度」で求められるもの。

筋パワートレーニングによって瞬時に大きな力を発揮できるようになれば、より効率的に前へ進むことができる=ランニングエコノミーの向上に繋がるということになります。

 

②体幹の強化

①のように効率よくエネルギーを使うということの他に、無駄にエネルギーを使わないということがランニングエコノミー向上において重要になります。

無駄なエネルギーを使わないというためには、無駄な動きを減らすことが1つの手段。

ウェイトトレーニングによって体幹部を強化することで、身体のブレを少なくする=無駄な動きを減らすことが可能になります。

 

トレーニング計画のバランスに注意

ウェイトトレーニングを取り入れる際、トレーニングバランスには細心の注意を払わなければなりません。

仮にウェイトトレーニングによって筋肥大が起こったとき、それに合わせた持久力トレーニングが組めていないとどうなるか。

筋内の毛細血管密度、ミトコンドリアの密度が低下します。つまり、増えた筋肉に十分なエネルギーを供給する手段が整っていないということです。

 

よくありがちなことなのですが、最初は嫌だったウェイトトレーニングもだんだん慣れて重いものを挙げられるようになると、むしろ走練習よりも好きになるということがあり、結果上記のようなアンバランスな事態が起こってしまいます。

あくまで「走り」のパフォーマンス向上に繋げるためのウェイトトレーニングということを忘れないようにしましょう。

もちろん、ウェイトトレーニング後の栄養補給も重要です。

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海外選手のトレーニング事情

海外ではウェイトトレーニングが当然のように中長距離選手の練習メニューに取り入れられており、例えば、モハメド・ファラー選手(五輪、世界陸上金メダリスト)や大迫傑選手らが所属するナイキ・オレゴンプロジェクトでも同様です。

 

 

もちろん、ウェイトトレーニングを行うだけで速くなれるわけではありません。

ただ、パフォーマンスを向上させるためには自分が苦手なことに取り組むこと、自分にとって不必要と考えていたことも、本当に不必要なのかを丁寧に精査する必要があるでしょう。

 

 

自分の身体をもっと知ろう

マラソンや中長距離種目に取り組む方は走ることがとにかく好きという方が多いでしょう(当然かもしれませんが)。

走るだけが目的ならばもちろんそれで構いません。

しかし、さらにその先、タイムを目指すとなったときには走練習だけではどこかで限界にぶつかります。

そのためにも、自分の身体についてもっと考え、自分に必要なこととは何かを丁寧に分析していくことが必要になるでしょう。

それによってもっと走ることが好きになるはずです。

 

 

では、今回はここまでです。

 

 

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