トレーニング

ペース走における『3つの効果』

お疲れ様です。しましまです。

 

長距離の練習として良く取り入れられている練習の1つに「ペース走」があります。

 

基本的に走り切れるペースを設定するため、きつい練習と考えている人はあまり多くないかもしれません。

ただ、ペース走の効果を最大限引き出すためには、実はペース設定内容をもっと丁寧に考える必要があるのです。

そこで今回は、トレーニングにおける効果の紹介第2弾として、ペース走のトレーニング効果について紹介したいと思います。

 

 

ペース走の効果

①LT値の向上

ペース走を行うことで得られる最大の効果は「LT値」の向上です。

LT値とは「Lactate Threshold」の略で、日本語では「乳酸性作業閾値」と呼ばれ、具体的には血中乳酸濃度が急激に高まるポイントのことです。

ここでは詳細を省略しますが、運動強度が上がってLT値を超えると一気に疲労を感じるようになり、長く運動を続けることが困難になります。

逆に言えば、LT値を向上させることができれば、それまで続けることができなかった運動強度をより長く続けられるようになることを意味します。

そしてそのLT値を向上させる方法が、LT値に近い運動強度を継続して行うことであり、それがランニングで言えばペース走になります。

つまり、ペース走の効果を最大限引き出すためには、自分のLT値を把握し、それに近くなるペースを設定する必要があり、一般的に20km程度のベストタイムのペースと同じくらいと言われています。

普段設定しているタイムは確実に走り切れるタイムで設定している方が多いため、このLT値のペースというのはおそらくいつも設定しているタイムよりも速いペース設定になるでしょう。

しかし、LT値の向上という意味ではこのくらいの強度、ペースで言えば1kmあたり5秒~10秒程度速くする必要があるのです。

 

②最大酸素摂取量の向上

長い距離を走ることで、最大酸素摂取量(VO₂MAX)も向上します。

最大酸素摂取量とは、単位時間あたりにどれだけ酸素を取り入れることができるかという指標であり、中長距離においてはエネルギーを生み出すために多くの酸素を必要とするため、より多くの酸素を取り入れることができるということはパフォーマンスの向上に繋がります。

事実、最大酸素摂取量と5000mのタイムには正の相関関係があることが分かっています。

ペース走や距離走を行うと長時間、持続的に酸素が必要なため(酸素が必要とされるエネルギー産生が多いため)、常に多くの酸素を必要する心臓から送り出される「血液量(拍出量)」が増やすという適応反応が起こります。

これによって最大酸素摂取量が向上するのです。

 

③レース後半での失速対策

上記のようにLT値に合わせてきつめに設定している人はもちろん、ペース走の設定タイムを少し緩めにしている人でも、長時間同じペースで走り続けるということは「精神面でのスタミナ」を鍛えることに繋がります。

レースではずっと一定のペースで走り続けるということはまず無いので、設定したペースをきっちり守るということに固執する必要はありませんが、1周ごとのペースの差を毎回まったく気にしないとなるとレースでも目標タイムから遅くなった時にそのままズルズルと落ちていってしまう可能性が高くなります。

練習強度を保つためにも、ある程度ペースを守る意識というのは持つようにし、練習効果を最大限高めましょう。

 

 

ペース走は楽をできる練習ではない

ペース走は、気持ちよく走り切れる設定で行い、最後ペースを上げるメニューというように考えていた方は多いかもしれません。

もちろん、そういう内容に計画することも練習メニューとして大いに意義があります。

ただし、ペース走のトレーニング効果を最大限発揮し、競技力をより効率よく向上させるためには、実はそういった内容だけでは足りないということも考慮して練習計画を立てましょう。

 

 

では、今回はここまでです。