基礎編

『筋量』と『スタミナ』の関係性

 

こんばんは、しましまです。

今日は筋量と有酸素能力(≒スタミナ)の関係性についてお話ししたいと思います。

 

 

 

スポーツをしている多くの方が、筋肉を増やすと長い距離が走れなくなると考えていると思います。

確かに、筋力向上による『重さ』の増加は、長時間の運動において余分なものと一見考えることができますが、果たして一概にそう言えるのでしょうか。

この疑問についての考察を、海外の研究結果などを踏まえてできるだけ簡単にご紹介していきたいと思います。

 

 

持久系パフォーマンスを改善させるという研究結果

 

海外の研究において、持久系アスリートの練習メニューに筋力トレーニングを組み込んだところ、スタミナを決める要素である最大酸素摂取量乳酸性作業閾値に変化はありませんでした。

ですが、エアロバイクやトレッドミル(ランニングマシン)を使用した疲労困憊までの時間においては、筋力トレーニングを組み込む前よりもおよそ10%前後時間が延びている(=持久系パフォーマンスが向上している)ことが分かりました。

この理由については、

 

解糖系によるエネルギー供給効率が向上したこと

②筋力トレーニングの結果、神経系の適応が起こり、それまで動員されていなかった筋の動員が促され、運動効率が向上したこと

 

などが挙げられています。

上記のような結果を得られたにも関わらず、未だに持久系アスリートから筋力トレーニングが毛嫌いされているのは、最初にお伝えしたようなイメージがあまりにも強く先行しているからかもしれません。

 

 

有酸素トレーニングが筋力向上を阻害するという研究結果も

 

反対に、有酸素トレーニングが筋力向上を阻害するという研究結果があります。

しかしこの研究に関しては、十分にトレーニングを積んだアスリートを被験者とした実験が行われておらず、トレーニング内容、トレーニング頻度についても精査する部分が多くあります。

また、持久系アスリートが「筋力トレーニングにも取り組むことで有酸素能力を向上させたい」と考えることはあっても、筋力トレーニングを主としているアスリートが有酸素能力を高めたいと考えることはあまり無いと思われるので、上記研究結果が正だとして実際問題何か弊害が生じることも少ないでしょう。

 

 

体重増加≠持久力の低下

 

以上をまとめると

 

・筋力トレーニングは持久系パフォーマンスを高める可能性がある

・一方で、持久系トレーニングは筋力向上を阻害する可能性がある

 

ということが分かりました。

相反する研究結果のようですが、よく考えると確かに両立しうる結果であることが分かります。

また、筋力トレーニングが持久系パフォーマンスを高めるからといってやみくもに筋力トレーニングを行えば良いということでもありません。

自分の競技に必要のない筋力の向上がパフォーマンスの低下を招くことは間違いないでしょうし、実際に筋力トレーニングは、有酸素系のエネルギー供給において重要なミトコンドリア密度を低下させる(=有酸素能力を低下させる)と言われています。

何事もバランスを大切にしていきましょう。

 

 

では、今回はここまでです。

参考文献