雑記

『ピッチ走法』×『ストライド走法』における3つの秘密

お疲れ様です。しましまです。

 

今回のテーマは『ピッチ走法』と『ストライド走法』。

どちらもランニングにおいてよく使われる用語であり、ランニングを行う中で意識している方も多いでしょう。

しかしそもそも『ピッチ走法』と『ストライド走法』とはどういったことを指して使われているのか、そして果たして『ピッチ走法』と『ストライド走法』という意識をそれぞれが持つべきなのか、以下でお話ししていきたいと思います。

 

 

『ピッチ』と『ストライド』とは

『ピッチ走法』と『ストライド走法』というものを考える上で、まずは『ピッチ』と『ストライド』というものがどういうことかを理解しなければなりません。

『ピッチ』とは「回転数」のこと。つまり「ピッチが速い」とは「回転数が多い」ことを指し、逆に「ピッチが遅い」とは「回転数が少ない」ことを指します。

『ストライド』とは「幅」のこと。ランニングにおいて使う場合には「歩幅」という言葉が最も近い表現になるでしょう。

そのため当然、「ストライドが大きい」というときは「歩幅が大きい」ことを指し、「ストライドが小さい」というのは「歩幅が小さい」ということを指します。

 

 

ピッチとストライドの関係性

『ピッチ』が足の回転数、『ストライド』が歩幅を指すことは分かりました。ではここで考えてみたいのはピッチとストライドの関係性についてです。

 

例で考えてみましょう。10年ほど前の話になってしまいますが、下記はウサイン・ボルト選手が100m9秒58の世界記録を出したときのデータです。

◯ウサイン・ボルト選手

歩幅2.75m/歩

ピッチ4.48歩/s

 

◯タイソン・ゲイ選手

歩幅2.48m/歩

ピッチ4.90歩/s

 

◯アサファ・パウエル

歩幅2.51m/歩

ピッチ4.75歩/s

 

○桐生祥秀選手(9.98記録時)

歩幅2.4m/歩

ピッチ4.75歩/s

 

信憑性のある情報をなかなか得られず、たった4人だけの情報ですが、基本的にはピッチが速いとストライドが小さくなり、ピッチが遅いとストライドが伸びるという関係になっています。

ただ、注目したいのはパウエル選手と桐生選手の数字。両選手のピッチを見ると同じ数字が並んでいるわけですが、歩幅はパウエル選手が2.51m、桐生選手2.4mと差が出ています。つまり同じ歩数を踏む間に、パウエル選手は桐生選手の70cm先にいるわけです。

 

 

ピッチとストライドは相反するのか

1歩で進める距離というのは選手によって、人によって異なることが分かりました。かつ、ピッチも同じということになれば、同じ時間で進める距離は大きく変わります。

さらに、上記データを使って下記のデータを出しました。

 

◯ウサイン・ボルト選手

0.223s/歩

0.081s/m

 

◯タイソン・ゲイ選手

0.204s/歩

0.082s/m

 

◯アサファ・パウエル選手

0.210s/歩

0.083s/m

 

◯桐生祥秀選手

0.210s/歩

0.087s/m

 

身長の高いボルト選手は必然的にストライドが他の選手より大きくなり、ピッチは遅くなってしまいます。

しかしタイソン・ゲイ選手が1歩2.48mを0.204秒で走るのに対して、ボルト選手は同じ2.48mを0.201秒で走ることができます。

これはストライドの大きさでピッチの速さを失っているというよりも、必然的にピッチが遅くなってしまうことを「力」で補っていると言えます。

 

 

「幅」でも「数」でもなく『パワー』

少し話が複雑になってきましたので、整理していきます。

ボルト選手のように、身体の大きさによって必然的に「速さ」を求めることが難しい選手は当然出てきます。逆も然りで、「力」を求めることが難しい選手もいます。

そういったとき、それでも頑張って今よりもピッチを速くする、今よりもストライドを大きくするという意識よりも、今と同じ条件で進める距離を大きくすることが重要なのです。

スポーツにおいては『パワー』という言葉がよく使われます。この『パワー』という言葉はわりかし曖昧な意味合いで使われることが多いのですが、正確には「力×速さ」で求められるもの。

今回、ピッチとストライドについてお話ししてきましたが、私は最終的に大切なことは結局この『パワー』という要素でまとめることができると考えています。

大きなストライドで走ることができる強さだけではなく、誰よりも多く足を回転させることができる速さだけではなく、「強く速く」。これが誰よりも『効率的に』ゴールへたどり着くための術でしょう。

 

最初の入り方は「強さ」か「速さ」か、どちらか一方で構わないと思います。ただ、その先を見据えたとき、その「強さ」を「速さ」に、「速さ」を「強さ」に変えていく必要があることは頭に入れておかなければなりません。

考え方は1つではなく、常に自分を俯瞰して複数の考え方を持てるようにしましょう。

 

では、今回はここまでです。